口唇裂４

きゅう太の手術も無事成功し
病院でのゆっくりとした時間が続いていました。

病室はたしか、４人部屋でした。
同室には小学校１年生のＳ君がいました。
きゅう太と同じ口唇裂。

彼は今回で手術は３度目
口唇だけでなく口蓋（上あご）にも裂があり
きゅう太に比べたら、かなり重症だったと聞きました。

手術は
１度目はきゅう太と同じ４ヶ月ごろ
２度目は３歳ごろ
そして３度目の今回は小学校１年生

子どもって成長するから一度の手術では完璧には出来ないそうです。
子どもの成長に合わせてちょっとずつ手術していくそうです。

でも、今回のＳ君の手術は、成長に応じてするべきものではなかったそうです。
それは、いじめ　が原因ということでした。
Ｓ君の唇は完全にはくっついていなかったんです。
唇のさきが割れていた状態だったのでそれをからかわれたため
かなり悩まされての手術だったみたい。

「学校に行くのが嫌って」病室でも言っていたのを思い出します。
きゅう太にもそんな時期が来るのかなって思ったのを覚えています。

小学校１年生のＳ君。
やっぱり毎日ドリルとかをさせられていました。
夏休みを選んでも良かったはずなのにわざわざ２学期を選んだのも
学校に行きたくないという思いがあったからかもしれません。

付き添いのママやパパがいない時は
宿題を見てあげたりしましたが
算数のたし算とか引き算とかの計算でしたが
もう本当にハチャメチャでびっくりしたのを覚えています。

今思うと彼もＬＤ（学習障害）児だったんでしょう。

彼もっていうと誰がってことになるけど
そう、きゅう太もＬＤ児。
当然この時期はそんなこと全然わかんなかったのですが・・・